公演を終えて/石川百合子

公演を終えて/石川百合子(折原セリ)
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私の2008年は「L’Oiseau Bleu」で終わり、2009年は「L’Oiseau Bleu」で始まりました。
実際にそれだけの時間を使っているっていうのはありますが、お芝居を作っている時はそれだけのパワーや集中力がそこに傾いていたんだなぁ、と公演が終わって改めて感じます。

劇場っていうのは異空間です。
観客として訪れた時もそう思うし、自分が舞台に立っている時は尚更そう思います。
存在するのは人間、台本、音楽、光。どれも物質的なものなのに、一度幕が開けばそこには現実とは異なる時間が生まれ、そして物語が生まれます。
幕が降りれば消え去ってしまうその時間、そして物語は、虚構のものだけど現実の何よりも色鮮やかで美しい。

そんな劇場という場所に、私は敬意や神聖さ、そして少し恐れを抱いています。
ずいぶんと大げさな話ですが、劇場という小さな、閉鎖されたハコがまるで世界とつながっているような、そんな錯覚を覚えるのです。

だから、私が折原セリだったあの空間は二度と戻っては来ないけれど、とても尊いものでした。
彼女の言葉が、感情が、私にとっては何よりもリアルで現実味を帯びていて、時には恐ろしくなることもあったけど。
役に感情移入しすぎるのは良くない、と思いつつも、ここまで他の誰かの気持ちに寄り添えたのは初めての体験でした。
だから、やっぱり芝居って面白い。

その空間を作るのに手を貸してくださった皆様、そして観客の皆様、本当にありがとうございました。


石川百合子
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by insyouha-news | 2009-01-20 00:00 | メンバー
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